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異なるベルヌーイ分布から得られた標本平均の比較(1)
異なるベルヌーイ分布から得られた2つの標本平均に, 統計的に差があると言えるかどうか.
判断基準を「それぞれの標本平均の標準偏差 σ を求め, それぞれの標本平均から ±ασ (α>0) の範囲をとった時, 互いの範囲が重なるかどうか」とした時, ちょうど判断ができる時点を考える.
目的
|μ1−μ2|=α√μ1(1−μ1)n+α√μ2(1−μ2)m
上式を μ2 について解く.
前提
式(1)の性質を調べたい. ここでは, 互いの範囲がちょうど重なる場合の, それぞれの標本平均の値の関係を調べる.
それぞれの標本サイズを n, m, 標本平均を μ1, μ2 とおくと, 標準偏差は √μ1(1−μ1)n, √μ2(1−μ2)m と書ける.
互いの範囲の端がちょうど一致する場合, (1)式が成り立つ.
・ μ1>μ2 の場合
μ1−μ2=α√μ1(1−μ1)n+α√μ2(1−μ2)m−μ2+(μ1–α√μ1(1−μ1)n)=α√μ2(1−μ2)m
両辺を2乗して整理する.
(−μ2)2–2μ2(μ1–α√μ1(1−μ1)n)+(μ1–α√μ1(1−μ1)n)2=α2μ2(1−μ2)m
(1+α2m)μ22–{2(μ1–α√μ1(1−μ1)n)+α2m}μ2+(μ1–α√μ1(1−μ1)n)2=0
μ2 についての2次方程式が得られたので, あとは上式を解けばよい.
・ μ1<μ2 の場合
μ2−μ1=α√μ1(1−μ1)n+α√μ2(1−μ2)m
同様にして計算すると,
(1+α2m)μ22–{2(μ1+α√μ1(1−μ1)n)+α2m}μ2+(μ1+α√μ1(1−μ1)n)2=0
を得る.
2017年12月25日 統計